
乾燥肌や敏感肌用化粧品って、セラミドを使っているものや、ヘパリン類似物質を使っているものがあるんだけど、けっきょくはどれがいいの?

それぞれ、メリットがありますよ。
こういったものは、使い方によってメリットを最大化することができるので、キュレル・イハダ・ヒフミドを使って比較していきましょう。
化粧品会社研究員ハチマルが徹底解説。

どれもよく考えられているから、メリットを最大化して使った方がいいよね。
敏感肌・乾燥肌用化粧品の特徴
敏感肌・乾燥肌用化粧品の特徴は、保湿効果が高いことです。
その理由は、敏感肌や乾燥肌の原因は、肌のバリア機能が落ちていることにあるからです。
・肌のバリア機能が落ちている肌を、化粧品に配合されている成分で補填する。
・肌のバリア機能を回復させる。
この2つが、敏感肌・乾燥肌のメインの機能になります。
キュレルの成分特徴
🔹キュレルのラインナップ🔹
・湿潤保湿
・皮脂トラブルケア
・エイジングケア
・美白ケア
使用されている成分から、美白ケアが最も使いやすいものだと思うので、美白ケアで説明していきます。
・セラミド(疑似セラミド)
・美白成分(ビタミンC誘導体・カモミラET)
・ユーカリエキス(肌細胞を回復させる作用)
✔ セラミド(疑似セラミド)
キュレルに配合されているのは、疑似セラミド(ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド)です。
ヒト型セラミドの方がいいと言われていますが、それはセラミドに何を求めるかによって変わってきます。

セラミドNG(セラミド2)と疑似セラミド(ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミド)の水分保持機能を比較すると、ほとんど変わりがありません。
角層のバリア機能を回復させるためにセラミドを使うのであれば、疑似セラミドでも充分な機能は得られるということになります。
✔ 美白成分(ビタミンC誘導体・カモミラET)
キュレルには2つの美白成分が配合されています。
・化粧水:ビタミンC誘導体
・乳液・美容液:カモミラET
この2つの美白成分はそれぞれ作用が違うので、組み合わせて使った方が良い美白成分です。
・ビタミンC誘導体:メラノサイトでメラニンの生成工程をブロック
・カモミラET:「メラニンを作れ!」という指示をブロック

✔ ユーカリエキス(肌細胞を回復させる作用)
有効成分ではありませんが、キュレルに配合されているユーカリエキスには、肌細胞の回復を助けてくれる作用があります、
・セラミド産生増加によるバリア改善作用
・タイトジャンクション形成促進によるバリア改善作用
・MMP-1活性阻害による抗老化作用
キュレルに配合されているユーカリエキスの働き(セラミドを合成)
✔ セラミド産生増加によるバリア改善作用
セラミドには、その種類によって2つの働きがあります。
・角層にセラミドを補給する働き
・セラミドを自分で作れるようにする働き
ユーカリエキスには、セラミドを自分の力で作り出し、セラミドを角層に補給する働きがあります。
✔ タイトジャンクション形成促進によるバリア改善作用
肌細胞はレンガ状のブロック構造をしています。

このブロックをつなぎとめている、接着剤のような働きをしているものが「タイトジャンクション(TJ)」になります。
このタイトジャンクションが劣化してゆるんでくると、肌細胞にゆがみが生じ、肌細胞の構造が崩れていくことにつながります。
細胞の構造にゆるみが生じないように、ユーカリエキスがしっかりとつなぎ止め直してくれます。
✔ MMP-1活性阻害による抗老化作用

MMP(マトリックスメタロプロテアーゼ)とは、基底層の構造を破壊する、タンパク質分解酵素。
真皮と表皮をつなぐ基底層が崩れてしまうと、真皮まで達する深いシワの原因になります。
ユーカリエキスがMMPを阻害することで、肌の構造を守ってくれます。
キュレルは、水分保持機能の高いセラミドの他、美白成分2種とユーカリエキス(肌の回復機能)を配合しています。
保湿もできるが、それだけじゃ物足りない、という人に向いているのが「キュレル」です。
・無香料、無着色
・アルコールフリー(エチルアルコール無添加)
・アレルギーテスト済み
・乾燥性敏感肌の方の協力によるパッチテスト済み

イハダの特徴
・ヘパリン類似物質(イハダドライキュア乳液)
・高精製ワセリン
ヘパリン類似物質もセラミドと同じ、水分保持機能の高い成分です。
セラミドとの違いは、セラミドは角層にセラミドを補給して角層の水分保持能を高めてくれますが、ヘパリン類似物質は、表皮に作用し、角層の水分保持能を高めてくれるところにあります。

イハダは高精製ワセリンがバリア機能を高めてくれる敏感肌・乾燥肌用化粧品。
高精製ワセリンは、すべての商品に配合されていますが、ヘパリン類似物質が配合されているのは、「イハダドライキュア乳液」だけです。
イハダを使うときは、ドライキュア乳液をラインナップに必ず加えてください。
・低刺激設計
「イハダで美白」イハダの美白化粧品
イハダにも美白成分を配合した「薬用クリアバーム」が加わりました。
イハダに美白成分(トラネキサム酸)を加えて、美白効果も付与することができます。
また、トラネキサム酸は肌の炎症を抑える働きもあるので、「ドライキュア乳液」と「薬用クリアバーム」を併用することで、マスクによる肌荒れ対策にも効果的に使うことができます。

「イハダ」は、肌の炎症に着目した化粧品になります。
ヒフミドの特徴
ヒフミドの特徴は、使用しているセラミドの種類になります。
🔹ヒト型セラミド🔹
・セラミドEOP(セラミド1)
・セラミドNG(セラミド2)
・セラミドNP(セラミド3)
この3つのセラミドを組み合わせると、角層にセラミドを補給するだけではなく、セラミドを合成してくれることもわかっています。
参考資料:小林製薬
ヒフミドの高保湿設計クリーム

ヒフミドにはプレミアムクリームが存在します。
他の化粧品にはあまり配合されていない成分を使っているので、紹介しておきます。
・ヒト型セラミド3種類
・L-カルニチン(肌のバリア機能回復)
✔ L-カルニチンの作用
L-カルニチンはサプリメントの成分としてよく知られています。
脂肪燃焼に関わる成分ですが、肌の脂肪を燃焼する作用であるβ₋酸化能をあげることで、肌のバリア機能をあげることができる成分です。
・L-カルニチンが減少すると、角層が形成されなくなり肌のバリア機能が落ちることがわかっています。
・L-カルニチンの作用で肌細胞の脂肪燃焼作用で、角層の細胞間脂質が増加し角層の水分量を増加させるころができる。
「ヒフミド」は肌のバリア機能をあげることに着目した化粧品になります。
・無香料、無着色、パラベン・エタノール不使用
・アレルギーテスト済み
・スティンギングテスト済み

まとめ
敏感肌・乾燥肌用化粧品にはそれぞれ特徴があります。
🔹キュレル🔹
・疑似セラミド使用
・肌細胞の回復に着目
・保湿も美白もしたい人向き
🔹イハダ🔹
・ヘパリン類似物質・高精製ワセリン
・肌の保湿と炎症に着目
・美白もできるけど、肌の炎症を抑えたい人向き
🔹ヒフミド🔹
・セラミドEOP(セラミド1)、セラミドNG(セラミド2)、セラミドNP(セラミド3)
・角層バリア回復機能に着目
・とにかく保湿がしたい人向き
敏感肌・乾燥肌対策化粧品には、それぞれ特徴があります。
この特徴を踏まえて、自分にあったものを選んでくださいね。
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