
「新スキンケア理論」って何?
どこが、変わったの?

これまでのスキンケアは、「有効成分」が注目されがちでした。
Vitro(ヒト試験)も行われているし、改善効果もあるし‥‥。
ただ、本来のスキンケアって「改善効果」だけではないんです。
細胞の機能に着目すれば、「細胞の老化」や「細胞のダメージ」にこそ注目すべき!
と研究者は考えてきました。
「美白」や「エイジングケア」も同様です。
なぜ、研究者は表皮の炎症(慢性炎症)に着目するのか、化粧品研究者ハチマルが徹底解説していきます!
「新スキンケア理論」とは
肌のバリア機能や表皮の炎症(慢性炎症)を中心に構築されたスキンケア理論のこと。
ハチマルが勝手に「新スキンケア理論」と名付けました!
これまでの「有効成分重視」から、美白もエイジングケアも「細胞の機能に着目」したスキンケア理論。
なぜ、「表皮の炎症(慢性炎症)」に着目し、これを中心にスキンケア理論を構築するのが最適と研究者が考えているのかも解説していきます。
「有効成分重視」のスキンケア理論のデメリット
「美白成分組み合わせ」は、ハチマルが立ち上げたもの。
それは、「有効成分重視」⇒「細胞の機能重視」のスキンケア理論の変更を紹介するため。
様々なスキンケアテクも紹介してきました。

まあ、某インフルエンサー集団が好き勝手に使っていましたが‥‥(本当に困る)
「美白成分組み合わせ」が本題ではなく、「美白有効成分」終了の時代が来るよ!というお知らせのための企画だったんですけどね。
「有効成分」だけじゃ、スキンケア理論が成り立たなくなった理由
「美白の作用機序」は有効成分だけじゃないんですよね。
すでに、「美白有効成分」だけでは、「美白効果」だすことが難しいことはわかっていたんです。
エイジングケアも同様。
◎コラーゲンの合成
◎ヒアルロン酸の合成
◎エラスチンの合成
これら全ての合成は、細胞が行います。
その細胞が「老化」していたり、「ダメージ」を受けていたりすると、「合成は促進されません」
そのことが、わかっていたから、様々な研究を集結して「表皮の炎症(慢性炎症)」に着目した、「新スキンケア理論」に変更をかけてきたのが、2023年のスキンケア理論。
日焼け止め「変わるわよ!」
2022年から変化を見せ始めた「日焼け止め」
ブルーライト・大気汚染は、活性酸素発生の原因として、研究分野ではブロックすべき要因として位置づけられています。

ハチマルも2022年には、マルチブロック(ブルーライト・大気汚染・近赤外線ブロック)タイプを推奨しています。
研究では、「紫外線対策」ではなく、「光ダメージ対策」に変わってきていたからなんですよ。
2023年に一気に「光ダメージ対策」日焼け止めを投入。
スキンケア理論「春の陣」が、「新スキンケア理論」の始まりです。

「肌のバリア機能」に着目
「日焼け止め」が変わると同時に、肌のバリア機能に着目したスキンケアも紹介しています。
「敏感肌」「乾燥肌」用スキンケアに応用されることも多い、「肌のバリア機能」
肌のバリア機能も「表皮の炎症(慢性炎症)」を抑えるための、ひとつの手段として「新スキンケア理論」に加えられています。
肌のバリア機能に着目する理由はこちら。
「肌のバリア機能」美肌菌
肌のバリア機能とは、「細胞細胞間脂質」や「フィグラリン産生促進」だけじゃない!
美肌菌も、弱酸性の皮脂や抗菌ペプチドを作ってくれる、「バリア機能」をアップする、お肌の味方です。
ファンデにも搭載の「肌のバリア機能」
エッセンススキングロウファンデーションは、「美肌菌」×「ナイアシンアミド」(肌荒れ予防)の神ファンデだよ。
慢性炎症対策スキンケア(エリクシール・BLOOMIO)
化粧品研究者の本命はこちら「表皮の炎症(慢性炎症)」を抑えること!
口火を切ったのが、さすがの資生堂でした。
エリクシールは「マクロファージ(肌免疫)」に着目。
慢性炎症対策×美白成分を、見事に使いこなしたスキンケアですよ。
ハチマルも一推しのスキンケアです。
次に続いたのは、BLOOMIO(ロート製薬)
BLOOMIOは、「慢性炎症」×「肌のバリア機能」に着目したスキンケア。
ナイアシンアミドの使い方が見事なスキンケアです。
慢性炎症対策(肌免疫)「アルティミューン」
資生堂の赤シリーズ「アルティミューン」は、肌免疫のランゲルハンス細胞に着目したスキンケア。
肌細胞の働きを正常に行うためには、肌の免疫機能も重要な要素。
これも、慢性炎症対策のスキンケアですよ。
組み合わせテクも変更「成分組み合わせ」⇒「細胞の機能からの組み合わせ」に
「新スキンケア理論」が始まり、ようやく「組み合わせ理論」も本来の姿に!
「美白」の基本形「ビタプル」
「新スキンケア理論」では、先止め(肌のバリア機能or表皮の炎症を抑える)×後止め(美白成分)が基本形。
その理由は、シミの原因、メラノサイトを刺激する物質も「炎症物質」。
「炎症」の炎が小さいうちに、鎮火した方がシミを作りにくい肌になるからです。
シワ改善&エイジングケアの基本形(セラムシールド・薬用ラインズリセット)
この2つの「シワ改善有効成分」に代表されるように、「肌のバリア機能」×「肌の成分の合成」で構築されています。
エイジングケアも「先止め」×「エイジングケア成分」に変更!
SK-Ⅱのエイジングケア成分は「ピテラ」。
もう、知ってる人も多いと思うけど、発酵液には複数のペプチドが含まれていて、これが美肌効果ももとだと、研究者は考えています。
発酵液の力の新知見!デフェリフェリクシン。
2023年の組み合わせ理論
2023年以降の「組み合わせ」はこう変わる!
「先止め」×「後止め」を考えながら、「表皮の炎症(慢性炎症)」を抑えていきます。
これがポイント!
「エリクシール」リフトモイスト×ファーミングクリーム
幹細胞コスメは、「細胞の老化」に着目した研究理論。
「慢性炎症」×「老化」もエイジングケアの基本形となります。
「セラムシールド」(肌のバリア機能)×「エリクシールリフトモイスト」(慢性炎症)
セラムシールドの組み合わせも作っています。
肌のバリア機能
肌のバリア機能も組み合わせて。
まとめ
2023年はスキンケア理論の変化の年となりました。
「組み合わせ」を単純に考えている化粧品開発者系インフルエンサーも多いけど、本来の姿はメカニズムから考えます。
自分の構築したものじゃないと(または完全に理解)していないと、実は「組み合わせ理論」は成り立ちません。
実はこの「慢性炎症」は序章になります。
これからの「スキンケア理論」は、もっとグレードアップしていきますよ。


コメント
ハチマルさん、いつもinstagramの方で拝見させて頂いております。
ですがいつも私の理解力が足りず、ハチマルさんの投稿の内容がいまいち理解できません。
1つの画像の中で結局なにをおっしゃっているのか素人のせいなのもあるのか、分かりにくく感じています。
ブログに飛んで来たらもう少し分かるかなと思ってやってきたのですが、まだ「???」な感じがします;;
結局美白有効成分は必要ではなく、慢性炎症とバリア機能を上げることに注力すればよいのでしょうか。また、慢性炎症はすべての人に四季問わず常日頃起きていると考えていいのでしょうか?
そして、今あるシミに対して美白有効成分を使用し続けるのはやはり無意味でしょうか。
人によっては「これで白くなった」と言っている人もいて、どれが本当なのか分かりません。
理解が追い付かず、すみません。もし宜しければご返答頂けますと幸いです。
よろしくお願いいたします。
そうですよね。今回のスキンケア理論はわかりにくいかもしれないです。美白有効成分とは、「改善効果」があるものという定義になります。美白有効成分は有効成分として効果を発揮するのは事実で、無駄ではないのですが、「慢性炎症」は常に起きているもので、これを抑えない限り、少しずつ、メラノサイトに刺激を与えることになります。美白有効成分で「改善した!」という声は事実ですよ。「改善効果」があるものですからね~。ただ、現在の化粧品研究では、「慢性炎症」を抑えつつ、美白有効成分やエイジングケア成分を組み合わせた方が効果的に働くと考えています。エリクシールのリフトモイストやブライトニングの理論に代表されますね。肌のバリア機能は、「慢性炎症」を抑えるためのひとつの手段となります。これまでの「美白有効成分」から一歩進んだ理論が、「慢性炎症対策」+「美白有効成分」と考えてもらったらわかりやすいですかね。