
「これでまつ毛生えた」って言ってる人は本当に生えたの?

一般人の評価方法と研究者の評価方法は違います。
特に育毛剤やまつ毛育毛は、「ヘアサイクル」が存在するので、一人で評価することは非常に難しいといえます。
この違いについて、化粧品会社で働く研究員ハチマルが解説していきます。
まつ毛のヘアサイクルとは
髪やまつ毛には「ヘアサイクル」が存在します。

このヘアサイクルのため「1カ月使って効果があった」というものはなく、「1カ月前に使った育毛成分が、2カ月目、3カ月目で効果をあらわす」ことの方が多いんです。

育毛剤も最低3~6ヵ月使わないと判断できないんでしょ?

そうなんです。
1カ月目に使った成分の効果がヘアサイクルを考慮すると3カ月目くらいにあらわれてきます。
【育毛成分】というのは、毛を生やす細胞に働きかけるもの。
細胞の準備が整ってから徐々に毛を増やしていくので、使用して1週間のような短いスパンで効果があらわれるものではないんです。
まつ毛の寿命
まつ毛の寿命は4カ月程度。
まつ毛育毛の評価は1~2ヵ月は同じものだけを使って評価しないと結果はわかりません。
また、一度効果が出てしまうと、当然その後のまつ毛育毛剤の効果は薄れます。
それは、まつ毛は永遠に伸び続けることも太くなることもないからです。
つまり、1人で何本も評価することは不可能なんです。
化粧品の一般人と研究者の評価方法の違い
化粧品全般にいえることなんですが、一般人と研究者の評価方法は違います。
例えば、A・B・C・Dという4種類のまつ毛育毛剤を評価する場合はこうなります。
一般人の評価方法

一人で評価
1週目:Aを使用
2週目:Bを使用
3週目:Cを使用
4週目:Dを使用
1ヵ月後Dを使用した後に効果出たと感じるので、Dでまつ毛が増えたよと評価をする。
研究員の評価方法

最低でも1種類3人(人数が確保できるなら5人は欲しい)
ABCDのまつ毛美容液を1ヵ月使ってもらって、使用前・使用後の差を評価します。
Dの差が大きければ、Dの評価が高くなります。
効果には個人差があるので、使用前・使用後の差で評価します。

Dが効果あるかも・・・
その後も継続可能なら、さらにもう1ヵ月評価につきあってもらいます。
細胞評価と人試験の相関性について
また、よく聞く話として

細胞評価は信用できない。
やっぱり人で評価しないと!
これは事実なんですが、視点をかえれば
細胞評価のデータがないもので、ヒト試験で効果がでるものはほとんどありません。
エビデンスがあるもの(細胞評価も含む)で、ヒト試験で差がでることはもちろんありますが、エビデンスのないもので効果があるものはほとんどありませんよ。
個人差について
個人差がありますという言葉を嫌う人もいますが、人はそれぞれ生活習慣が違います。
✔ 食生活
✔ 運動習慣
✔ 年齢
✔ 肌のダメージ度
✔ 睡眠
✔ ストレス
リスクが少ない人ほど肌の細胞は元気ですし、リスクの多い人ほど肌のダメージは大きいのです。
ですから、効果がでるのが遅れたり、普段のスキンケアとの相性によって効果の出方は人によって変わってきます。
普段のスキンケアで保湿を心がけている人が、「新しい保湿が出たから」と使い始めても、これまで使っていた保湿ケアが効いているので、「すごく肌が変わった!」と感じることは少ないのです。
逆に、スキンケアに無頓着だった人が、ちゃんとしたスキンケアをすることで感じる効果は絶大だったります。
まつ毛育毛剤とまつ毛美容液の違い
育毛ができるのは、育毛に関係する成分が配合されているまつ毛育毛剤だけですが、まつ毛美容液にも見ためをかえる作用はあります。
髪と違って手を加えることがないまつ毛。
それなのに、マスカラやアイライン、ビューラーなどのリスクにさらされています。
そんなまつ毛に、保湿ケアや保護ケアを加えてあげるだけで、まつ毛のツヤやハリを取り戻すことは可能ですよ。
ですから、まつ毛を増やす・伸ばすがしたい人は「まつ毛育毛剤」、まつ毛にツヤやハリを与えたい人は「まつ毛美容液」と目的にあわせて選ぶようにしましょう。
まとめ
まつ毛の伸長速度は0.18 mm/日で、上まつ毛の成長期毛率が41%、下まつ毛の成長期毛率が15%と言われています。
また、まつ毛を生やす「まつ毛の育毛成分」は細胞に働きかける成分です。
細胞の準備が整わないと、まつ毛を増やしたり、太くしたり、伸ばしたりすることができないので、時間がかかるものなんです。
短期間で何種類も試す評価方法は「結局、どれが効果があったのかわからない」というのが事実になります。


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